英語教育幻想 (ちくま新書)
本, 久保田 竜子
平均的な顧客フィードバック : 4.6 5つ星のうち(12人の読者)
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英語教育幻想 (ちくま新書) pdf無料ダウンロード - 内容紹介 英語は全世界の人々を繋ぐ? 英語力は経済的な成功に? ネイティブ教師について幼少期から学習するのが良い? 日本人の英語信仰、その真偽をあぶりだす。 内容(「BOOK」データベースより) 国際化の必要性が叫ばれ始めた一九八〇年代以降、英語教育は常に議論され続けてきたが、特にここ数年「グローバル人材」育成に向けて様々な提言がされてきている。小学校からの早期英語教育、英語による教室指導、外部テストの導入、教員の英語力強化などだ。その裏側には、「英語は全世界の人々をつなぐ」「英語力は経済的成功をもたらす」という、ほとんど信仰のようなものが横たわっている。しかしそれは本当なのだろうか?海外の大学で二五年教鞭をとってきた言語教育学者が、日本人の中に深く根を張る「英語への信仰」と「幻想」を、10のポイントに分けてあぶりだす。 商品の説明をすべて表示する
以下は、英語教育幻想 (ちくま新書)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
日本の英語教育について、非常にわかりやすく、どんな問題点があるのか書かれている。「グローバル化に対応」「異文化理解」「コミュニケーション能力」等々、文部科学省の英語教育政策には、耳障りのいい単語が並べられている。また、これは政府に限ったことではない。我々読者も英語の教育の方向について、このような言葉を聞いたり、口走ったりしたことがあるのではないか。どれも重要な点である。しかし、頻繁に耳にする割に、これらの英語教育を取り巻く概念についてしっかりと考察したことがある人は少ないのではないだろうか。著者は我々読者に再考の取っ掛かりを提示した。例えば、英語が使えればグローバル人材なのか?世界で活躍するために必要な英語の能力は4技能によって測れるのか?そしてそもそも、外国では本当に英語が使えれば仕事ができているのか?著者自身の研究内容、他の研究結果を踏まえた力説が頭に残る。個人的には特にネイティブ信仰に関しての章が非常に興味深い。「ネイティブ並みの英語力」、「ネイティブが使うフレーズ」など、英語学習に関する書籍を見ても、ネイティブ信仰が依然に日本社会に蔓延っているのは歴然としている。ネイティブを手本とし、それを”本物”と扱うことに疑問を持たないことが問題であるはずだ。著者の海外駐在員に対する研究内容からもわかるように、正確に意思疎通が図れることは必ずしもネイティブという概念と同一ではない。しかし、実際のところ多くの学習者はそう思っていない。私は約10年間カナダで英語教育に携わってきた。半分は現地の大学で学習者として、半分は教育者として。その中で日本人学習者のネイティブや白人への偏った英語幻想を見てきた。例えば、ホームステイ先がフィリピン系の移民家族で訛りのある英語で話すからあまり英語の勉強にならないというクレームをする日本人。言語交流サークル(ミートアップ)などで白人にしか話しかけない日本人(白人に限らず様々なバックグランドの日本語学習者がいる)。中国系カナダ人(Chinese Canadian)と聞けば、生まれは中国という前提で話を進める日本人(実際は、カナダで生まれた二世や三世も非常に多い)。「ESLではなくて、現地の人と友達になりたい」と話すときの「現地の人」に移民は含まない日本人。。。これらの言動に問題を感じるだろうか。私の出会ってきた前述の日本人は決して悪い人たちではなく、むしろ純粋に懸命に英語を勉強していた。しかし、言語能力の向上を追求する仕方が決して多文化理解と一致しているように思わない。この無意識の言語理解と異文化理解の切り離しこそが問題なのだ。今日のグローバル化された社会の中でネイティブ性や人種、民族性などが白黒はっきりとつけられない時代にきている。 一人が複数のアイデンティティを持つこともある時代へと変わってきている。その中で、英語を話すということは言語技能の取得だけでは成立せず、他者の存在への理解あってこそなのではないか。だからこそ、英語という言語を学ぶ意義を我々教育者及びに学習者は再考する必要がある。英語教育の中で作り出される人種・民族・言語・文化に対するゆがんだ見方は、開かれた視野や態度を培うという言語学習の本来の目的から外れてしまっています。(p.236)この一文に著者の本書の意図が総括されているように思う。じゃあどうすればいいのだと結論に先走っている方もいらっしゃるようだが、気づきをなくして結論あらず。引用された研究文献の内容から、読者の中の「常識」を覆していくことが著者の意図なのではないかと思う。英語教育関係者、学習者に、ご自身の英語学習に関する無意識を認識すべく是非手にとっていただきたい。「さいこう」の取っ掛かりになるはずだ。
de 久保田 竜子
4.6 5つ星のうち (12 人の読者)
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